『東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない 』を読みました。

紙鶴です。ときど 著の『東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない 』(PHP新書)を読みました。

 道なき道を選び続ける若きプロフェッショナルが赤裸々に綴った、自省と開眼の書。ゲームと勉強をリンクさせて東大に合格、バイオマテリアル研究における成果が国際学会で評価されるほどの人物は、なぜエリートコースを捨て、未開の地ともいえるプロゲーマーの世界へ進んだのか。論理の限界にぶつかったIQプレイヤーが、何を考え、どう行動したのか―ゲームをとおしてたどりついた、新しい勝利の方程式。

「BOOK」データベースより

プロゲーマーときどさんの自叙伝。 著者の人生を時間軸に沿って振り返りつつ、要所要所で「情熱」についてフォーカスを当てる文章の流れがとてもスムーズで読みやすかったです。内容も著者の実体験が元になっている、かつ、そのときの思考や反省点をちゃんと言語化できているため、理解しやすく、腑に落ちる話が多かった印象。良かったところかなりあるんですけど、その中でも特に良かった文章3つ(実際は4つ)紹介。


大切なのは「それにどれだけ真剣に取り組むか」なのだと思う。真剣に取り組めば、それがどんなことであっても、人は学べるのではないだろうか。僕の場合は、たまたまその対象がゲームだった、ということだ。

真剣にゲームに取り組んだ結果、対策の大切さに気付き、そのことが東大合格の成果に繋がったという著者。趣味や遊びでやっている人の多い事柄に対しても真剣に取り組むことで身につくことがあり、身につけたことが応用力に繋がるってことが自分の心にかなり響いた(この文章が自分のDJに対する姿勢とリンクするところが少なからずある気がしたので)。上手くなるには、強くなるには何が必要か、何ができるのか、真剣に向き合ってちゃんと考えないことには上にはいけないのよな……。

 

「東大まで出て、なんでプロゲーマーになったのか」 必ず聞かれるこの問いに、問い返してみたいことがある。「もし東大を出ていたら、あなたは何になりますか?」

この文章、胸がチクリとしませんか? 僕はしました。答えられないので。さらにこの後の文章で完全にノックアウトされました。

東大を出たからって、何か情熱をもっていなければ、別に何にもなりたくなどないのだ。

 結局のところ、心が突き動かされるものがなければ、何も生み出すことはできないし何者にもなれない。情熱があってこそ、ロジックや合理性の能力が生きてくると本書でも書かれている。これは結構食らってしまった……。

 

人間は、年齢を重ね、キャリアを重ねるうちに、自分の成功体験に縛られ、新しい知識を受けつけなくなっていく。それは人間である限り、誰しもが直面することかもしれないが、新しい知識を習得する機会を失えば、そこで成長は止まる。

自戒。 

 
本書、この他にも胸が熱くなる話や身に沁みる話がたくさんあるので是非読んでみてください。2019年08月21日現在、Kindleでセールしてますので(42 %OFF)。

それでは。