どうも、紙鶴(かみつる)です。
今回はできていそうで意外とできていない(していない)人が多い「BPMを合わせて繋ぐ」ことについて書きました。うまい人になるとBPMなんて関係なしにうまく曲を繋いでいくのですが、最初のうちはBPMをちゃんと合わせて繋いだ方がいいよって話です。僕はそう思います。そうは思わない方、そんなのもう知っているって方は見なくて大丈夫です。ちょっと心配な方に読んでもらえると嬉しいです。
(以下全て私の主観だということを留意してお読みください。)
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BPMとは
「Beats Per Minute」の略称です。
つまり「1分間における拍数」がBPMです。1分は60秒なので
・1秒毎に1回手を叩くテンポ→ BPM 60
・1秒毎に2回手を叩くテンポ→ BPM 120
・1秒毎に3回手を叩くテンポ→ BPM 180
となります。このことから
・BPMが低い数値=テンポが遅い
・BPMが高い数値=テンポが速い
ことがなんとなくわかるかと思います。
BPMが合っている繋ぎと合っていない繋ぎ
新条アカネちゃん「なんで曲を繋ぐときにBPM(テンポ)を合わせる必要があるの?」
紙鶴「BPMの合っている繋ぎは大方聴いていて気持ちいいから」
アンチくん「そんなの知るか。俺はグリッドマンを倒す」
アンチくんみたく言われてしまうとそれまでなのでそういうプレイスタイルの人は参考にしなくていいです。
BPMが合っている繋ぎ合っていない繋ぎがどう違うのか、実際に例を挙げて見ていきましょう。
<例1>
「SEVENTH HAVEN / セブンスシスターズ」(BPM 132)
↓
「バニラソルト / 堀江由衣」(BPM 140)
× BPMが合っていない場合
それぞれの曲を元のBPMのまま繋いでみました。BPMが合っていない、BPMがずれている曲同士を繋ごうとするとどうしてもドタドタしてしまします。1拍目が合っていても徐々にずれが大きくなっていってしまうので聴いていて気持ち悪い感じがしてしまいます。
○ BPMが合っている場合
こちらはバニラソルトのBPMを132に下げてミックスしたもの。ちゃんとBPMを合わせてあげると、綺麗にミックスすることができます。
ふたつを聞き比べてもらうとBPMを合わせないで繋ぐより、BPMを合わせて繋ぐ方が聴いていて心地いいことがわかっていただけると思います。
BPMの合わせ方
DJソフトやDJ機材を駆使すると、曲のBPMを変化させることができます。BPMの変化のさせ方やDJ機材のどこを動かせばBPMを変えることができるかは人それぞれのDJ環境によって異なるのでここでは割愛します。DJソフトやDJ機材の説明書を読みましょう。
BPMを変える際の注意点
BPMを合わせて繋ぐのがいいんだな! ってことで実際にやってみました。
<例2>
「SEVENTH HAVEN / セブンスシスターズ」(BPM 132)
↓
「君色シグナル / 春奈るな」(BPM 164)
君色シグナルのBPMを132まで下げてミックスしました。……。なんだこれ。
BPMが合っているのになぜこんなにも曲の良さが失われてしまっているのか。
原因は主に2つあります。
1つ目:キーロックをしていない。
キーロックとは何か。→ キーロック - Wikipedia
そう、関節技です。そうじゃない。
ここで言うキーロックは「BPMを変えても音程が変わらないようにしておく」ことです。BPMを下げると音程は下がり、BPMを上げると音程が上がります。これは「早送りすれば声が高くなる」や、「スロー再生すると声が低くなる」ってな感じで感覚的にわかってもらえるかと思います。
今回の場合、君色シグナルのBPMを通常の164から132まで「キーロックをしない状態で」下げてしまっているので春奈るなさんの綺麗な歌声が損なわれてしまっているわけです。必ずキーロックしなきゃいけないわけではありませんが、今回のように曲の良さが損なわれることもあるので注意しましょう。
2つ目:BPMの変化幅が大きい。
じゃあキーロックをしておけば問題ないのかというとそういうわけでもないんです。バニラソルトに繋いだ<例1>と、今回の<例2>を比較してみましょう。
<例1>BPM 132 → 140(下げ幅:-5.7 %)
<例2>BPM 132 → 164(下げ幅:-19.5 %)
はい。例1に比べて例2は原曲からめちゃくちゃBPMを下げていることがわかります。ここまでBPMを下げてしまう(変化させてしまう)と全く別の曲に聞こえてしまうわけです。なのでBPMを変化させすぎないで済むよう、BPMが近い曲同士を繋ぐことをおすすめします。
(私の場合、基本的に変化幅が±5 %未満になるようにしています。)
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こんな感じで初心者の人ほどBPMをちゃんと合わせてから曲を繋ぐってことを意識してやるといいんじゃないでしょうか。以上。
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BPMの補足と参考
前半でも言ったとおり「1分間における拍数」がBPMです。
・1秒毎に1回手を叩くテンポはBPM 60
・1秒毎に2回手を叩くテンポはBPM 120
BPM 60 と BPM 120 を図解してみるとこんな感じ。
BPM 60の1拍分がBPM 120での2拍分になるわけです。
つまり「BPMが2倍違う曲同士は実質同じBPM」ってことです。多分。
<あんまり上手くない例>
「ばいたる☆エクササイズ / かわいい女性声優さん多数」(BPM 140)
↓
「ニルバナ / Tia」(BPM 70)(BPM 72を70に下げてます)
(DJソフトの解析によってはBPM 90の曲が180になってたり、180の曲が90になっていたりします。なのでちゃんと曲を聴いてリズムを取ってみましょう。解析が全て正しいとは限りません。僕は解析が怪しいと思ったら「BPM Counter」ってアプリを使ってBPM測ってます。)
以上、応用編でした。