2023年3月に見た映画の感想

紙鶴です。表題通り。順番は見た時系列順。以下ネタバレ含みます。悪しからず。

 

採点基準

★★★★★:何回見ても飽きないくらいおもしろい
★★★★☆:人におすすめするくらいおもしろい
★★★☆☆:普通におもしろい
★★☆☆☆:自分には合わなかった
★☆☆☆☆:つまらない

 

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【★★★☆☆】グラン・トリノ (吹替)

warnerbros.co.jp

独り身になったじいちゃんが近所の子供と心を通わせる話。

偏屈じじいがどんどん可愛く見えてくる不思議。特に隣人宅でご飯を食べてからの変化がとても愛おしかったです。人種差別や民族問題等の時代背景が垣間見えるも、本筋のストーリー自体はシンプルであまり難しく考えなくてもいいような作りになっていて、これはこれで好印象でした。終わり方も良かったんですが、感動的な余韻かと言われるとどうも納得しきれないところがありました。良作ではあるんですがこれは好みの問題かと……。

見終わった後に気づいたんですが、タオの吹替って細谷佳正さんだったんですね……。どおりでいい芝居だったわけだ……。

「俺にとって誇らしい友達だ」が最高到達点。

 

【★★★★☆】チャーリーとチョコレート工場 (吹替)

warnerbros.co.jp

世界最大のチョコレート工場の見学会の話。

久々に見返したけどこんなに面白かったっけ? 工場見学前、工場見学、工場見学後の3パートの配分が丁度良く、歌パートも定期的に挟まるからテンポ感損なわず飽きないし、各所の演出も子供向けすぎず大人向けすぎないから万人受けしやすいし。何よりクソガキ共が面白可笑しくしつけされていくのが説教臭さ皆無で大好き。リスパートがお気に入り。

 

【★★★☆☆】ONE PIECE FILM RED

www.onepiece-film.jp

ワンピース劇場版第15作目。

ウタちゃん萌え萌えでしたね!!! あんだけ可愛ければそりゃファンアートも多くなるわな……。特にライブパート全部良くて、よく動くし迫力満点だし、満足度高かったです。FILMシリーズの中ではダントツの面白さでした。

戦闘シーンも概ね良かったんですけど、カメラワークが酷いところもいくつかあって、さすがに酔って何度か止めてしまった……。その他の通常パートの作画も昨今のアニメ映画と比べるとやっぱ劣って見えてしまうなーと。序盤と終盤が盛り上がった分、中盤の中だるみが気になってしまいました。

 

【★★☆☆☆】モンスターハンター (吹替)

eiga.com

同名ゲームの実写映画。エリート軍人が別世界に飛ばされてモンスターと戦う話。

ディアブロスリオレウスあたりのモンスターは流石のCG技術で臨場感がすごく、この点は高評価でした。……それなのによ。何あのキモアイルー。名探偵ピカチュウばりの異質感でどうしてああしてしまったのか正直理解できなかった。

全体の構成もなんというか……うん……。序盤に出てきた豪華声優陣は30分経たずに全員退場するし、モンスターをハンターするところが見たいのに人間同士の殴り合いを結構な時間見せられるし、別世界の飛ばされたのはいいけど遺跡の謎は結局よくわからずに「俺たちの冒険はまだまだこれからだ!」エンドを迎えて消化不良だし、劇伴の使い回しも気になるし、カプコン製のヘリはよく落ちるし。映像自体は楽しめたのにそれ以外の要素が結構お粗末で残念でした。

 

【★★☆☆☆】テーラー 人生の仕立て屋 (字幕)

movies.shochiku.co.jp

スーツの仕立て屋さんが業績悪化により、ひょんなことからウェディングドレスを作ることになったお話。

予告CMに完全に騙されました。『一歩を踏み出した生真面目な仕立て屋。彼が作る色とりどりのドレスが、新たな出会いと幸せを繋いでいく、希望溢れる感動作!』なんてあるから、てっきり「色々うまくいってなかったけど、奮起して挑戦したら、最後は全部立て直せて繁盛してハッピー!」な話かと思ったらそんなこともなく、思ったより陰鬱でした。

(ネタバレすると)一緒に働いていた近所の人妻と不倫するし、結局お店は倒産する。最終的にウェディングドレスを作ることで生計を立てることになり、幕が下りる。結末はまぁこうなるだろうなーって気はしましたが、ドレス製作に対する主人公の正の感情があまり感じ取れず、個人的には全くハッピーエンドに感じられませんでした。いや、ドレス作って感謝されたり、結婚式に呼ばれたりはしていたけど、それだけのことで主人公がドレス製作に喜びを感じるとも思えず……。なんだかもやもやした気持ちになりました。

あと、所々表現が到底感動作には似つかわしくない不穏さがあり、結構怖かったです。音楽は一部仕立ての音(足音だったりハサミの切る音だったり)と音楽のリズムを合わせて効果的に使っている分、音楽とリズムの合っていない生活音(皿を置く音や棚の開閉音)が恐怖を駆り立てられるし、不倫後の子供の赤い絵もすごく怖かったし……なんなの……。

セリフが少なく、世界観に奥行きが出ているのは確かだが、逆に言うと主人公の思考があまり読み取れず、なんだかよくわからない出来に思えてしまったのが正直なところ。

おじいちゃんズのスーツ姿はとても良かったです。眼福。