『ミッドナイト・ゴスペル』第6話「誇り高きハゲタカ」、第7話「月食のカメたち」感想

紙鶴です。第6話と第7話の感想まとめて。

 

第6話「誇り高きハゲタカ」

シミュレーターがついに壊れ、修理のために必要な緑のオイルを隣人から盗む。「汝の隣人を愛せよ」に反する行動をここでやってくるあたり、本当に最高。今までと比べて内容が難しくないからこそ、絵とテンポのわけのわからなさが如実に出た回。

 

 


第7話「月食のカメたち」

第6話で悟ったクランシーは何もない星、ブランク・ボールへ向かう。……が、退屈のあまりカバンから巨大なウォータースライダーを取り出し遊び始めようとする。水がないことに気付き、カバンの中からホースを取り出そうとするが、誤ってカバンの中へ転落する。そこで今回のゲスト、「死」と出会う。

 

ホースを探しながら死生観の話をする2人。死の場面に向き合うことが大事だと死は言う。「普段の生活では味わえない現実に向き合う時間よ」と。現実でありながら普段の生活では味わえない事象、それが死。なぜこのようなことが起きているのか? それは死が隠蔽されているものだから。

 

隠蔽の原因であるデスケア産業の話を死体処理の歴史を交えながら展開していく。慣習や常識に惑わされて現実をちゃんと見ていないわかりやすい例だ……。「死という現実にじっくり向き合う」、言葉通りの意味でそういうことなのね……。

 

クランシーは両親を亡くしたときの話を始める。臨終になってから死んだ時の準備をするのでは遅い。そのときには心が体から離れてしまっているから。生きてるときに死んだ後のことあんまり話したくないもんね……。

 

死の宣告通り、ホースを奪った犯人は卓球玉を踏んで死に、クランシーはウォータースライダーを楽しんでから元の場所へと戻るのであった。